「お囲い池」跡

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松山市築山町の青少年センター。『坂の上の雲』(「海軍兵学校」の章・「ほととぎす」の章)に登場する「お囲い池」と呼ばれる水練場がこの辺りにあった。

「秋山の淳さん(注-秋山真之のこと)が、いつも昼ごろになるとお囲い池に泳ぎにきている」
といううわさがつたわったとき、みなで見にゆこうということになった。虚子も水泳用の褌を締めてお囲い池に行った。
お囲い池というのは旧藩時代のプールで、石をもって周囲をかこみ、後のいわゆるプールとさほどかわらない。旧藩のころはここで藩士の子弟が藩の水泳師範から神伝流の水泳術をまなんだが、虚子のころでも城下の少年は夏になればここであそび、水泳達者の者から旧藩以来の神伝流泳法をまなんだ。(中略)
お囲い池に行ってみると、その秋山の淳さんが褌ひとつで歩いていた。(『坂の上の雲』「海軍兵学校」)


高浜虚子が「お囲い池」で秋山真之を見たというのは実話である。虚子がこの水練場で見たのは周囲をはばかることなく、ある種の言葉を口にしていた秋山真之の姿(「~が痒うていかん」云々)。虚子の「正岡子規と秋山参謀」という文章にそのときのことが記されているが、虚子は真之のその豪傑ぶりに驚倒し、自分などが交際を願える存在ではないと思ったと述べている。

『坂の上の雲』「ほととぎす」の章には、秋山真之が「お囲い池」で連隊の兵士と喧嘩をしたというエピソードが描かれている。この一件については当ブログ2010年11月15日記事を参照していただきたい。→http://yomodado.blog46.fc2.com/blog-entry-440.html

【典拠文献・参考文献】
『子規全集』別巻2(回想の子規1)講談社 1975年9月
司馬遼太郎『坂の上の雲(一)』文春文庫(新装版) 1999年1月
秋山真之会編著『秋山真之』(復刻版)マツノ書店 2009年4月(原本1933年刊)

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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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