松山城・長者が平

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城山(勝山)の麓の東雲口からロープウェイ・リフトに乗ると、「長者が平(ちょうじゃがなる)」と呼ばれる中腹の平坦地に到着する。山頂の天守はここから歩いて数分。「長者が平(なる)」の「なる」は山中の平坦な土地、平らに開けた土地を意味する方言である。

「長者が平」については、その名称の由来を語る次のような伝承がある。
昔、勝山(かつやま)の麓に一人の貧しい男がいた。この男、「長者(金持ち)になりたい」と願い、湯山横谷の毘沙門天に百日の願をかけて参詣したところ、財おのずから集まり、長者と呼ばれるようになって、勝山の中腹に立派な屋敷を建てた。さてそうなると、これまでつきあったこともない親類縁者や、見知らぬ者までが連日やって来て、甚だ煩わしい。長者は昔の貧しい生活にもどりたいと願うようになったが、財は減るどころか、ますます増えてゆく。困っていると、事情を聞いた旅人が、「財産を無くそうと思うなら、一升枡を池で洗い、うつむけに伏せて枡の底をたたけばよい」という。その通りにしてみると、財たちどころになくなり、長者は山の屋敷で餓死してしまった。そういうわけで、この屋敷跡は「長者が平」、山は「かつえ山(飢え山)→勝山」と呼ばれるようになった。枡を洗ったという「枡洗いの池」も昭和の終戦後まで残っていたそうである。

【参考文献】
「松山城」編集委員会編『松山城 増補五版』松山市役所 1994年3月

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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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