「ペンギン」

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愛媛県立とべ動物園のキングペンギン

日本ではペンギン類のことを「人鳥類」と表記することもあった。立ち姿が人間に似ているので「人鳥」と書きあらわしたのであろう。明治7年の『小学必携』では、「企鵞」の表記で、「蹼(みずかき)のある海鳥」「飛ぶを能はざれどもよく泳ぐ」「南方の温帯寒帯にあり」などと解説されている。「企鵞」は「直立するガチョウ」の意であろう。大正2年刊・山鳥吉五郎『参考動物学講義』、同15年刊・久米道民『参考動物学講義』などでは、「ペングイン」の表記で、「南米の僻地にペングインと称する小禽あり。翼の羽毛は鱗となり水を潜るに鰭の如き作用をなす。足は体の後端にありて、直立せるが如し」、「南極地方に群棲す。体は黒くして腹部は白し。脚は短くして体の後端に生じ蹼を有す。翼は小にして鰭状をなし羽毛は鱗常なり。尾は短し。陸上にては殆ど直立して歩行し、水中に入りて翼及び脚を開いて巧に泳ぎ、又は水に潜りて魚類を捕へ食ふ」などと解説されている。

penguinという英名は、スペインの船乗りたちがウミスズメ科やアビ科の海鳥を「太っちょ」を意味する「ペングウィーゴ」と呼んだことに由来するものらしい。「ペングウィーゴ」はラテン語の「ピングウィス=肥満」から派生したものだそうである。

【参考文献】
岡田秋業『小学必携』第1集 1874年(近代DL)
山鳥吉五郎『参考動物学講義』宝文館 1913年(近代DL)
久米道民『参考動物学講義』中等教育学院 1926年(近代DL)
青柳昌宏『ペンギンたちの不思議な生活』講談社 1997年3月
上田一生『ペンギンの世界』岩波新書 2001年7月

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テーマ : 雑記
ジャンル : 学問・文化・芸術

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