つくしの句

家を出(い)でゝ土筆(つくし)摘むのも何年目


正岡子規、明治35年(1902)の句。前書には「律土筆取にさそはれて行けるに」とある。同年3月末、子規の妹、律は碧梧桐の一家と赤羽へつくし摘みに出かけた。律は数年来、子規の看病に専念しており、外出も稀であった。子規は随筆「病牀苦語」の中で、「三月の末であったか、碧梧桐一家の人が赤羽へ土筆取りに行くので、妹も一所に行くことになった時には予まで嬉しい心持がした」と述べている。

土筆物言はずすんすんとのびたり


夏目漱石、明治30年(1897)の句。「土筆物言はず」は「桃李言(ものい)はざれども下自ずから蹊を成す」をふまえたもの。子規に添削を乞うた句稿の中にこの句が見える。子規はこの句には丸印を付している。

まゝ事の飯(いひ)もおさいも土筆かな


星野立子、大正15年(1926)の句。ままごと遊びをしている女の子、ごはんもおかずもつくしだという平明な句意。星野立子は高浜虚子の次女。「まゝ事の~」は星野立子の最初の作句である(句の前書に「最初の作句鎌倉笹目にて大正十五年三月十日」とある)。

【典拠文献・参考文献】
『子規全集』第12巻(随筆2)講談社 1975年10月
大岡信『百人百句』講談社 2001年1月
和田茂樹編『漱石・子規往復書簡集』岩波文庫 2002年10月

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