列島4万年史-時代の推移と気候の変動

松木武彦著『日本の歴史1 列島創世記』によると、旧石器時代から古墳時代におよぶ約4万年の日本列島の歴史を動かしていた根底の力は気候の変動であったという。この間、日本列島に起こった気候の変動に着目すると、①第一寒冷化期、②第一温暖化期、③第二寒冷化期、④第二温暖化期、⑤第三寒冷化期という5つの時期の設定が可能で、縄文、弥生、古墳、いずれの時代の開始もこの気候の変動と密接にかかわり合っていたのだそうである。旧石器時代から縄文時代への移行は、②のなかで植物資源への依存が増し、定住という新しい形の社会が生み出されたことによって起こった。縄文時代から弥生時代への移行は、③に入って動植物の資源に減退が起こり、東日本から西日本への人びとの流入、大陸からの人びとの渡来など、寒冷化にともなう人口の流動がその出発点となっている。弥生時代、④の時期にあって比較的安定した農耕生産も、寒冷化の⑤に入ると危機を迎え、農耕生産をたてなおすための鉄の道具の需要が高まり、大陸から鉄を獲得する交渉能力をもった強大な権力者(=古墳の主)が現れ、古墳時代の開始となる。列島4万年の歴史の基調にはこうした寒冷化、温暖化の波があるというのが前記書の指摘である。前記書の著者は愛媛県生まれ、『日本の歴史』(小学館刊)シリーズの中でもこの巻、『列島創世記』は評判が高く、2008年のサントリー学芸賞を受賞している。

【参考文献】
松本武彦『日本の歴史1 列島創世記』小学館 2007年11月

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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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