「いろは」と「村井」

正岡子規の「東京松山比較表」(『筆まかせ』第一編「松山会」)に

いろは 村井


という項目がある。「いろは」「村井」はともに牛肉店。「村井」は松山の大街道にあった(明治17年発行「松山市街玉尽独案内」に「牛肉 大カイド 村井」、明治19年発行『松山街三津街諸用案内記』に「牛肉売捌 大街道 村井本店」とある)。

明治の頃の松山の牛肉店は夏になると、氷屋に変身していたようで、安倍能成(明治16年、松山大街道の生まれ)の自伝に子供の頃のこととして、

暖国のせゐか、その頃の松山の牛肉屋は夏になると皆氷屋に早変りした。(安倍能成『我が生ひ立ち』「近所の家々と人々」)


とある。牛肉店ではないが、三津の我が家の近所に昔(昭和40年頃)あったお好み焼き屋も夏になると、かき氷屋に変身していた。夏場・冬場で変身する店というのは他にもあったかもしれない。

【参考文献】
安倍能成『我が生ひ立ち』岩波書店 1966年11月
『子規全集』第10巻(初期随筆)講談社 1975年5月

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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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