「一遍上人立像」焼失

昨日(2013年8月10日)、道後宝厳寺の本堂・庫裡が全焼、本堂内に安置されていた国の重要文化財「木造一遍上人立像」も焼失した。この立像、一遍関係の本にはよくその写真が掲載されており、手もとにある柳宗悦『南無阿弥陀仏』(岩波文庫・1986年1月発行)、栗田勇『一遍上人-旅の思索者-』(新潮文庫・2000年10月発行)などの本にもその写真が収められている。地方にある肖像彫刻としてはかなり優れたものであったのだろう。松山の貴重な文化財が失われたことが惜しまれる。

柳宗悦『南無阿弥陀仏』の「口絵略注」を参考までに引いておこう。宝厳寺の「一遍上人立像」についての著者自身の解説である。

一遍上人彫像
昔から伝わった一遍上人の像は、有名なものが二体あった。一つは兵庫の真光寺の本尊となっていたが、惜しくも戦災の犠牲となって烏有に帰した。他の一つは伊予国道後町の宝厳寺にある木彫で、等身に近い。遊行しつつある念仏の姿である。ここに掲げたものはその上半身である。上人の画像は藤沢の清浄光寺のと京都の歓喜光寺に伝わるものとが最も有名である。前者は寿像かと思われるが、画面がくすぶり落剥があって、甚だ惜しい。しかし彫像画像二つともに共通する相貌は、苦難の遍歴による痩せた頬、鋭き眼、突き出たる顎、凡て鋭利な孤高の性格を示すものといえよう。(以下略)



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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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