「退屈に耐える力」

「退屈に耐える力」というものをある程度持つことが必要だと哲学者のラッセル(1872-1970)はいう。

退屈に耐える力をある程度持っていることは、幸福な生活にとって不可欠であり、若い人たちに教えるべき事柄の一つである。(『幸福論』)


同じことの繰り返し、単調な毎日、それに耐える力を幼年時代に身につけなければならないともいっている。

多少とも単調な生活に耐える能力は、幼年時代に獲得されるべきものである。この点で、現代の親たちは大いに責任がある。彼らは子供たちに、ショーだの、おいしい食物だのといった消極的な娯楽をたくさん与えすぎている。そして、毎日毎日同じような日を持つことが子供にとってどんなに大切であるかを、真に理解していない。(中略)退屈に耐えられない世代は、小人物の世代となるにちがいない。(同上)


刺激にみちた生活ではなく、静かな生活。

あまりにも興奮にみちた生活は、心身を消耗させる生活である。(同上)

幸福な生活は、おおむね、静かな生活でなければならない。なぜなら、静けさの雰囲気の中でのみ、真の喜びが息づいていられるからである。(同上)


「大地」の生に根ざしてゆったりと生きるのがラッセルの人生哲学であった。

私たちは〈大地〉の子である。私たちの生は〈大地〉の生の一部であって、動植物と同じように、そこから栄養を引き出している。〈大地〉の生のリズムはゆったりとしている。(同上)



【参考文献】
安藤貞雄訳『ラッセル幸福論』岩波文庫 1991年3月

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テーマ : 哲学/倫理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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