「餡なし饅頭」

明治のはじめ頃、パンは「餡なし饅頭」と呼ばれていたらしい。「餡なし饅頭」のそのパンに餡を入れたら、という発想でできたのが餡パンだったという。

明治初年とばかりで、特に何年とも極められない事項の一二を、序(ついで)に書きつけて置く。
パンは、長崎が発生の地とせられるが、始めはそれを餡なし饅頭と呼んだ。餡なし饅頭の名前から、餡パンの着想は得られたのだった。(森銑三『明治東京逸聞史』)


明治時代、食パンには砂糖をつけて食べていたともいう。

始めの頃の食パンといったら、事実饅頭の皮を食うような、まずいものだった。一般は、それに砂糖を附けて食った。バタの普及したのなどは、ずっと後のことである。「吾輩は猫である」の中にも、食パンに砂糖を附けて食べることが見えている。(同上)


上には「バタ」とあるが、昔はその表記が一般的だった。バター、チーズの製造法について述べた大正5年(1916)刊の書物のタイトルも『バタ、チーズ簡易製造法』となっている。

【典拠文献・参考文献】
佐野力『バタ、チーズ簡易製造法』ブレテン社 1916年3月
森銑三『明治東京逸聞史1』平凡社東洋文庫 1969年3月

にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 愛媛県情報へ
にほんブログ村
にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 松山情報へ
にほんブログ村

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
QRコード
QRコード