来島-海城があった島

▼ 来島(くるしま)
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来島は今治沖に浮かぶ周囲約850mの小さな島。瀬戸内の海賊として有名な来島村上氏の本拠地で、来島城と呼ばれる海城(うみじろ)があった。山内譲『海賊と海城』は、「中世の城郭や海賊に関心のある人々を能島や来島に案内すると、あの瀬戸内海を股にかけて活動した海賊村上氏の城がなぜこんなに小さいのか、という声を一様にあげる」といい、海城の特質を次のように指摘している。

海城にあっては、海面上に出ている部分のみを見たのでは、その全貌をとらえることはできないのである。ここでは海面が土塁であり、潮流が堀なのであって、海面上に現れている島の部分は山城でいえば詰の部分にすぎないのである。言いかえれば、海城を中心とした周辺の海面全体が城なのであり、海面に出ているあちこちの島の部分が、一般の山城でいう二の丸、三の丸や出丸に相当するのである。このように考えれば海城は決して小さくないし、縄張が単純であっても防御性に劣っているわけでもないのである。

来島城は小さな島の砦ほどの城であったが、機能的には堅固な山城に匹敵する大城塞だったのである。

【参考文献】
山内譲『海賊と海城 瀬戸内の戦国史』平凡社選書 1997年6月

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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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