正岡子規「道後温泉」

正岡子規、明治23年(1890)作の漢詩「道後温泉」の一節。

豫州涌出泉一脉
傳言遠與扶桑闢
温濤痊病訝神力
炎溜養性疑仙液
(中略)
半日洗塵煩襟釋
一浴清風生両腋

予州に涌出す 泉一脈
伝へ言ふ 遠く扶桑とともに闢(ひら)くと
温濤 病を痊(い)やすこと神力かと訝(いぶか)り
炎溜 性を養ふこと仙液かと疑ふ
(中略)
半日 塵を洗へば煩襟 釈(と)け
一たび浴すれば清風 両腋に生ず


「予州」は伊予国。「扶桑」は日本。道後温泉の開湯は神代の昔と伝えられているので、「遠く扶桑とともに闢く」という。「温濤」は温泉の湯。「炎溜」は温泉の熱源である地下のマグマ溜まりをいうものであろう。「養性」は養生に同じ。命をやしなうこと、長寿を保つようにすること、健康の増進をはかること。「煩襟」は心中のもだえ、煩悶する思い。

▼ 道後温泉本館(重要文化財)
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【典拠文献】
『子規全集』第8巻(漢詩 新体詩)講談社 1976年7月

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